2008年12月14日日曜日

まほろば

-どっから来たん-
ゲートボールで賑わうグランドの片隅で
木陰に腰を下ろして休憩中の
おじいちゃん おばあちゃん
神野山へハイキングの僕たちに
声をかけてきた
-いいとこでしょう ゆっくりしていってね-
-あんたら夫婦か? あはははは-
-誘拐したんと違うやろな-
-帰りにも寄りや 一杯ご馳走するから-

このあたりは
時間の流れが他とは違う気がした
穏やかで
優しい風が流れていて
空気が殺伐としているのではなく
温かで
そう感じられるこの場所の
そう遠くない所で
残忍な事件があった事実は変わらない
優しい場所なのにと
複雑な感じを持ちながら
頂上にたどり着いたときには
爽やかな風に全てを流されていた
小さな旅のしおりには
短い歌が書かれていた
まさに そんな気分だった

  大和は
  国のまほろば
  たたなづく青垣
  山ごもれる
  大和しうるわし

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