2008年12月14日日曜日

リセット

小学3年生のとき、初めて詩を書いて先生に褒められた。
調子に乗って、同じようなフレーズでテーマだけを変えたものを先生に見せたら、怒られた。
(同じなのに褒められて、同じなのに怒られて、同じなのに、同じなのに・・・・・・)

中学のとき、書いた詩が吉野郡の文集に載った。
また調子に乗って、テーマだけを変えたものを先生に見せたら、首を横に振られた。
(同じなのに、同じなのに、同じなのに、連詩のつもりだったのに・・・・・・・・・)

高校生になって、国語の先生にだけは印象がよかった。
文化祭のとき、自作の詩を展示する企画をしておきながら、間際になってばっくれた。
女の子が1人で頑張ってた。
(どうしてそんなことをしたんだろう、どうして、どうして・・・・・・・・・・・・)

大学へ行ったら、周りはそんなやつらばかりだった。
チャラチャラしたやつが寺山修司を語り、ゲンスブールを聞いていた。
玉座の意味すら知らなかった僕は、言葉を捨てた。

(リセット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・するつもりだった)
だけど、言葉から離れることができなくて、次第に拾いはじめた。

デザイナーの杉本さんに、碑文の案を頼まれて書いた。

   今までに出会った人たちのことを思い出してください
   今までに出会えなかった人たちのことを考えてください
   この人生に感謝して
   そして 安らかに眠ってください

とか

   笑えたのも 泣けたのも
   冗談を言えたのも 真剣になれたのも
   いつもそばにいてくれたから
   もう 触れることはできないけれど
   いつでも思い出すことはできるのだから



   嵐は過ぎ去った
   もう 道に迷うこともない
   あとは静かに眠るだけ

それに

   大きな木が葉を落とし
   幹を横たえることになっても
   それで終わりというわけではない
   新しい芽は必ず生まれるのだから
   安心して おやすみ

「本出せるんちゃうん」
と言われて、謙遜しながらも嬉しかった。

韓国からの留学生ベイ君に、滅多に会えない彼女へ送るラブレターを頼まれて書いた。

   前に君に会ったのは ○日前
   会えない日が重なっていくたびに
   僕の胸の苦しさも 重なっていく
   たぶん 君も同じだと思うから
   だから 2人で分かち合える

   本当は
   毎日君の声を聞きたいし
   毎日君に会いたい
   言葉にするのは苦手だけど
   気持ちは伝わると信じている
   君を信じている

   苦しさは 半分
   愛しさは 2倍
   だから 2人でいられる

   次に君と会えるのは ○日後

「すごいです。感動しました」
と言われて、ちょっと恥ずかしかった。

もしかしたらまた、調子に乗っているのかも知れない。

 

    2001/6/3 アヴァンセリーディング会

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