題名のない詩なんて名前のないペットのよう
でかわいそうだと言っているのに、外は雨だ
からと話をそらしてしまう君は、紅茶を飲み
ながら視線を遠くに置き、昔のことでも思い
出しているようで、横顔を見ているだけの僕
には、君が何を考えているのか或いは何も考
えていないのかさっぱり解らず、ビスケット
を摘んで口へと運ぶ間にも、何かヒントらし
きものでも見つかりはしないかと、上目遣い
で覗いてみるが、相変わらず君は遠くを見つ
めたままで、溜息を吐いて、突然口を開いた
かと思うと、「詩人て何?」と優しい顔をし
ながら僕を見つめて、困った顔が見たいのよ
という顔をして、また紅茶へと手を伸ばし、
死人とはどう違うの? と一人で笑い、口元
へと持っていくカップの手を止めて、「相田
みつをって詩人?」と答えにくいことを何の
遠慮もなしに発するところが君らしいと思っ
ていると、続けざまに、「ミツルは? 三代
目魚武濱田成夫は?」と口を開いては僕に話
す機会を与えず、考えている振りをしている
と、「みんな自称よね」と勝手に結論を導き
出して一人で納得し、頷いては遠くを見つめ
て物思いに耽るヒロインにでもなったつもり
なのか、テーブルを人差し指で弾いてこっち
を向くと、「あなたは何?」と言って、今度
は大きく開いた口から舌をペロリと出した。
(2001.1.20 「詩の世界(ご近所さんを探せ)」より)
2001/4/14 ポエトリーリーディングの夕べ
2008年12月14日日曜日
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